ダルマ夕日の見える海で手塩に掛けて育てた出世魚
 成長の段階によって名前がかわる出世魚、ブリ。地域によってその呼び名は違います。「私らは、モジャコ→ヤズ→ツバス→ハマチ→ブリと言います。」と宿毛で養殖業を営む埜下善也さん。宿毛湾にあるいけすを案内しながら、魚を育てる工程を説明してくれました。養殖が自然まかせの天然ものと大きく違うのは、成長に合わせてエサをかえたり、ストレスを軽減したりしながら、味のよい肉質にしていくこと。50gほどの稚魚を1年半かけて、約5kgのブリに育て上げます。
 養殖ブリは天然ものに比べて脂肪を多く含み、その脂肪にはEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)がたっぷり含まれています。これらの脂肪酸は、血液をさらさらにして、動脈硬化、心筋梗塞、高血圧の予防に働いたり、記憶力の低下を防ぎます。ほかにも、肝臓の働きを助けるタウリンや、骨粗しょう症や老化を防ぐビタミン類も豊富です。これからの季節、脂がのっておいしいブリを食卓にぜひどうぞ。
(監修:RKC調理師学校)
 
「エサをまくとき、魚の食いつきや動きを見ながら
発育状態を確かめます」と生産者。
みそソースは
肉や豆腐などにも
合います。
ブリのみそソース
牛乳のまろやかさが
ソースの隠し味
 
クリックで拡大
※画像をクリックすると
拡大します
 
 
レ シ ピ
■材料(4人分)
 ブリ(切り身) 400g
 だし 2カップ
 ブロッコリー 1房
 にんじん 中1本
 しいたけ 4枚
 しめじ茸 1パック
 三つ葉 適宜
  [ ソース A ]  
       ・ みそ  3/4カップ
       ・ 酒  1/4カップ
       ・ 砂糖  大さじ3
       ・ みりん  大さじ3
       ・ しょうゆ  大さじ1
  [ ソース B ]  
       ・ ソース A  大さじ2
       ・ 牛乳  大さじ2
       ・ おろしにんにく  少々
 
■作り方
(1) 鍋にAの材料を入れ中火にかける。
  
(2) 軽く煮たってきたら弱火にし、木べらで鍋底をかき混ぜながら3分位火を通す。
  
(3) ブリを一口大に切ってボウルに入れ、熱湯を回しかけて湯通しする。すぐに水に取り、水気を切って塩少々(分量外)を振っておく。
  
(4) 野菜類は一口大に切り、別の鍋に入れただし汁で10分位煮る。 火が通ったら(3)を入れ5分位煮る。
  
(5) ソースBを加えて味をととのえる。皿に盛り、三つ葉を飾って仕上げる。